相続人中に生前贈与を受けたものがいる場合の相続登記

町田の相続,遺言,成年後見,会社設立の専門家,司法書士の佐伯知哉です。

さて、今回は相続人中に被相続人より生前贈与を受けている人がいる場合の登記手続きについて書きます。

特別受益者

被相続人の生前に生計の資本として贈与を受けたものは特別受益者(とくべつじゅえきしゃ)となります。

例えば、長女が婚姻をした際に相応の支度を受け、持参金の贈与を受けている場合、あるいは長男が婚姻したときに新居を建てるためその敷地の贈与を受けている場合などです。

こういった場合には相続人間での不公平を是正する必要が出てきます。

具体的相続分の算出方法

では、特別受益者がいる場合にどのようすれば各相続人の相続分を平等にできるでしょうか。

①まず相続開始時における遺産総額を算出します。

②これに生前贈与を受けた額を加えます。

③①および②の総額をもとに各相続人の遺産相続額を算出します。

④各相続人の遺産相続額がでたら、特別受益者の遺産相続額から生前贈与額を差し引きます。

こうすることによって、特別受益者を含めた相続人の遺産相続額は平等になります。

また、生前贈与額が遺産相続分を越える場合は、その特別受益者の相続分はゼロとなります。

余分にもらいすぎた分を持ち戻す必要はありません。

登記手続き

さて、上記によって遺産相続額が確定し、遺産である不動産の名義を変更(相続登記)する場合にどうすれば良いでしょうか。

通常、相続人が子A,B,Cの3名の場合、法定相続分は各3分の1となり、相続分を変更して登記する場合は遺産分割協議が必要になります。

今回はわかりやすく子A,B,Cの内、Cは特別受益者で相続分がもう無いとしましょう。

この場合、登記手続きには遺産分割協議書を添付するのではなく、Cの相続分がない旨の証明書を添付します。

遺産分割協議書のように全員の実印と印鑑証明書はいりません。

あとは、A及びBまたはどちらかから登記を申請すれば今回相続した不動産についてA持分2分の1、B持分2分の1で登記が完了します。

このように相続人の中に特別受益者がいる場合は、登記手続きの際に相続分がない旨の証明書を添付して法定相続分と異なる割合で登記することができます。

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